華麗なる一族の感想

2007年に放映された「華麗なる一族」。

当時私は中学生で、木村拓哉さんに憧れを抱きながら鑑賞していたことを覚えています。

このドラマは設定がそもそもすごいですよね。

大富豪の銀行家の一族を描いているんですけど、主人公の木村拓哉さんの実の父親は、
父親の北大路欣也さんではなく、お祖父さんだというところです。

北大路欣也さんが「俺の子ではなく爺さんの子だ」と思い込んでいるだけで、
実は自分の子だったという急転直下の展開が最終回に訪れた時は驚きでした。

そうしたもつれもあって、一族間で裁判で争うまでに発展するその愛憎劇は
中学生だった私に、「利権を巡って家族同士が争う姿」として鮮明に記憶に残りました。

私は木村拓哉さんが好きで応援していて、終盤には大きく巻き返していくその姿に
喝采を送っていたのですが、最終的には自殺することになってしまい、非常に
ショックを受けたことを覚えています。

さらには一族の利権を握った北大路欣也さんの権力の基盤である銀行そのものが、
より大きな銀行に吸収合併されそうになる展開でドラマが終わります。

諸行無常が漂う何とも言えない結末に、全てのことは儚いのだなぁと思いました。

いずれにせよ、中学生だった私にとっては「大人の世界は奥深い」と思わせるに充分なものでした。

 

作家の山崎豊子さんの原作とあって重厚でスケールの大きいストーリーが印象的なドラマでした。木村拓哉さん演じる万俵鉄平の情熱的な演技が特に記憶に残っています。北大路欣也さん演じる万俵大介がオーナーの万俵財閥のひとつ、阪神特殊製鋼での強引ともとれる仕事のすすめ方は、見ていて気持ちがいいものでしたが、最後の残念な結果への伏線になっているとは思いもよりませんでした。高炉建設を、時には身を挺して主導していくのですが、その高炉は結局爆発事故を起こしてしまい、万俵鉄平は自分の口に猟銃の銃口を入れて自殺してしまいます。そのシーンは最後は音だけが響く演出でかえって衝撃的なものでした。重い印象が残る結末でしたが、その分見応えがあるドラマでした。

 

さすが山崎豊子さんの本が原作になっているだけあって、とても見ごたえのあるドラマで、どんどん引き込まれていきました。主演の木村拓哉さんとその父親を演じた北大路欣也さんの白熱した演技が、さらにこのドラマを盛り上げてくれたと思います。特に北大路欣也さんの鬼の形相が凄くて、あんな感情の起伏が激しい父親に育てられたら、怖くて反抗出来ないだろうなと思うのですが、そんな父親に反発しつつも自分の信念を曲げない鉄平を演じた木村拓哉さんがカッコよかったです。それに加えて父親の秘書で嫌な女を演じた鈴木京香さんもさらにこのドラマを盛り上げてくれたと思います。その他のキャストの演技も良くて、ストーリー展開も面白いので、どんどん引き込まれてドラマが終わってしまった時にはちょっと悲しくなりました。すごく良い大作のドラマだと思います。

 

今でも「華麗なる一族」は、心を揺さぶる物語だったなと思い、再び観たくなってしまいます。
木村拓哉さんの出演している作品はキムタクっぽいとすごく言われているのですが、この作品を観たらたぶん印象は変わると思います。
祖父にとても似た青年を演じているのですが、仕事に対する情熱を強く持っていて、周りからも慕われる性格の人でした。
ただ、祖父と似すぎていることが父親との確執を生んでいて、そこから様々なトラブルが生まれます。
自分とは全く似ていない子どもが生まれた時に、妻のことを信じることができず、子どものことも信じることができない生き方って、すごくつらいだろうなと思います。
でも、子どもも父親からなぜか実子と信じてもらえないことはひどくつらいでしょうし、認めてもらいたいがためにいろいろと努力しますよね。
その努力がもしもうまくいかなかったら…。
物語のラストは衝撃的過ぎて、苦しくなります。

 

華麗なる一族はスケールが大きく大人の視聴に耐える傑作ドラマです。でも難しいドラマ化というとそうでもありませんでした。山崎豊子さん原作のこのドラマはハッキリ言ってメロドラマです。登場人物は大勢いて倒錯した人間関係などを含んでいますが、相当シンプルな構造をしています。しかし底の浅いドラマでは全くありません。何度も見たくなるようなクオリティーに仕上がっていると思います。主演の木村拓哉さんの存在感は素晴らしかったです。周りに大物ばかりいる中良く演じきったと思います。演技力について彼はいつも不当なことを言われていると思います。北大路欣也さんなど出演している他の役者さんも素晴らしかったです。立派なドラマが苦手な人にこそ見て欲しい、わかりやすさと複雑さがうまく融合したすごいドラマだと思います。

 

父親に認められ、愛されたいという強い思いを抱く主人公、万俵鉄平の物語です。鉄平の父親である大介は鉄平が「自分の子どもではないのでは」という疑問を抱いていたために、常に鉄平を苦しめてきました。
父親の嫌がらせに対してもめげることなく、経営する会社の社員を心からの思いやり、悲しみの中でも家族を大切にする鉄平の姿は非常に感動的です。ドラマの最終回では父親が自分のしてきたことは全て間違っており、鉄平が自分の子どもであることを知ります。しかしその時には鉄平はすでに亡くなっており、父の思いを知ることはできません。
鉄平の自宅の庭には大きな池があり、そこには鉄平が手を叩くと寄ってくる「将軍」という名前の鯉がいました。鉄平が亡くなった後、将軍も死んでる姿が映し出されます。このシーンがなんとも言えない切なさを感じさせます。

 

父親の愛を求め、やがて絶望へと突き進む万表鉄平の苦悩を、木村拓哉さんがまさに体当たりで演じていて、とても印象に残っています。
戦時中の血液検査というのはとても曖昧で、そのことが後の悲劇を生んでしまいます。
なにもかもに疲れ、やがて人生の幕を引いた鉄平。
そして、初めて血液型のミスを知り、がく然となる大介の姿が印象的でした。
鉄平は、自らの命を投げ出し、やっと父親の愛を手にしたのかもしれません。
長きに渡る親子の確執が、華麗にそして静かに語られるようなドラマでした。
最後、すべての憎しみや疑惑から解放された大介に、なぜもっと早く鉄平を理解してあげなかったのかと、思わず思ってしまいました。
とても、切なく、やるせない気持ちになりました。

 

役者が豪華で原作も有名な作品だと家族から聞いて観始めました。
重厚で複雑な社会と人間関係を描いていてとても見応えがありました。
家族、家柄、立場、銀行、会社、血縁、確執と取り上げるのがきりがないくらい色んな要素が入っていて破綻なくしかもラストもハッとさせられとてもすごかったです。
当時の昭和の雰囲気を壊さずかといって古臭くないように演出されていたので続きを観たくさせられます。
役者で気になったのは万俵銀平役を演じた山本耕史さんです。
兄を尊敬しつつも嫉妬し家族の関係や立場で抱える闇に徐々に疲弊していく様子を表現しているのが共感するところがありつつも一種の狂気を感じました。
まさに迫真の演技でした。
全話通して見るには疲れるかもしれませんが作品としては素晴らしかったです。

 

山村聰さんが万俵大介を演じた70年代の「華麗なる一族」を見ている私にとって、木村拓哉さん主演の2007年度版を観るのは少し躊躇われましたが、絶頂期のキムタクが演じる万俵鉄平も観たく、日曜劇場にチャンネルを合わせてしまいました。
華麗なる一族の複雑な関係が、父親である万俵大介と二人の息子(鉄平・銀平)の生き様に焦点を当てた事で単純化され、分かり易いドラマになっていたと思います。
私の様な平民には原作からイメージ出来ない、我が国の上流階級の姿が映像で垣間見られた感が有り、中々興味深く毎週視聴していました。
華麗なる一族と謳っている通り、壮大で厳粛な雰囲気を醸し出す舞台設定がしっかりしており、昨今のドラマの様に、資金難からか、それを演出出来ない物が多いのに比べ、あの頃のTVドラマは凄かったと思い起こさせる作品でした。

 

妻の寧子と愛人の相子を同居させ妻妾同衾の生活を送っている万俵大介の傲慢な感じがとても印象に残りました。
鉄平のことをずっと、自分の子供ではないかと冷たい態度で突き放していて冷酷さを感じました。
それなのに鉄平は、ただ真っ直ぐで鉄平を演じた木村さんの演技がとても好きでした。
一番印象に残ったのは、鉄平が死んでしまった後に自分の子供だと分かった大介が泣き崩れるシーンが印象に残りました。
鉄平が死んでしまった後に、本当のことが分かるというのがとても辛く感じました。
政略結婚や、愛人など人間関係の複雑さを感じるドラマでしたが、鉄平の男らしさがとても好きでした。
木村さんや北大路欣也さんの親子で対立する演技に迫力を感じました。